2025.02.20
※この記事は2025年02月20日時点の情報をもとに作成されました。
WordPressのアップデートが難しい事情がある場合でも、「何もしなくていい」というわけではありません。
これまでの記事で、
・アップデートできない判断
・許容できるリスクの線引き
・バックアップだけでは不十分な理由
を整理してきました。
この記事では、アップデートを行わない前提でも最低限やっておくべきWordPressセキュリティ対策を、制作会社の立場から整理します。
>更新が難しいサイトにも対応したWordPress保守プランをご案内しています
ここで言う最低限の対策とは、高度なセキュリティ対策ではなく、被害を受けにくくするための基本的な対策を指します。
・専門知識がなくても実施できる
・大きなコストがかからない
・アップデートを前提としない
この条件を満たす対策に絞って考えることが重要です。
アップデートできないサイトほど、管理画面の防御は最優先で考える必要があります。
・管理画面URLが誰でも分かる状態になっていないか
・推測されやすいIDやパスワードを使っていないか
・ログイン試行回数の制限がされているか
多くの不正アクセスは、管理画面への侵入をきっかけに発生しています。
アップデートしていない環境では、不要な機能やプラグインが攻撃の入口になることがあります。
・現在使っていないプラグインが残っていないか
・一時的に入れたまま放置しているものはないか
・機能が重複しているプラグインはないか
使っていないものは、無効化ではなく削除することが重要です。
WordPressは初期状態のままだと、攻撃者にとって有益な情報が外部に公開されている場合があります。
・WordPressのバージョン情報
・ユーザー名が推測できる情報
・不要なAPIや機能の公開
これらを制限するだけでも、自動化された攻撃の対象になりにくくなります。
バックアップがあるだけでは不十分です。
異変に気づける仕組みを持つことが重要です。
・定期的に管理画面を確認する
・表示崩れや警告が出ていないかを見る
・サーバー会社からの通知を見逃さない
「早く気づく」だけで、被害の規模は大きく変わります。
アップデートなし運用の場合、すべてのリスクを完全に防ぐことは現実的ではありません。
重要なのは、何もしない状態から一歩進めることです。
・できる対策から順に行う
・今の状態を把握する
・困った時に相談できる先を決めておく
これだけでも、リスクは大きく下げることができます。
アップデートできないWordPress運用でも、最低限やるべきセキュリティ対策は確実に存在します。
管理画面の防御、不要な機能の整理、情報公開の見直し、早期発見の仕組み。
これらは、大きなコストをかけなくても取り組める対策です。
RunLandでは、アップデートを行わない前提のサイトについても、現状に合わせた現実的なセキュリティ対策をご提案しています。
「今の対策で足りているのか分からない」という方は一度ご相談ください。
弊社では上記ブログ内容にある修正・カスタマイズのご依頼も承っております。
ご自身で行ってみて上手くいかない場合などこちらよりお気軽にご相談ください。