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ライターが実践している『文章を書く時間を短縮する』方法その1

2018.06.07

※この記事は2018年06月07日時点の情報をもとに作成されました。

こんにちは、インタビューライターの悠木です。
仕事をしていると、ホームページに掲載する原稿やブログの記事、商品案内文、報告書などといった文章を書かなければいけないことがあると思います。

そこで、「文章を書くのが苦手だ」「文章を書くのに時間がかかってしまう」「うまく書けなくてダメ出しが多い」と悩んでいる方のために、『文章を書く時間を短縮する』方法についてお伝えしたいと思います。

全3回に渡って手順を説明していきますので、ぜひ全部読んでくださいね。

第一回目は、文章を書き始める前にやっておきたいことについてです。

「文章を書くことが苦手」だと感じている方へ

 

ライターをしていると、

「ライターなんてすごいですね。私(僕)は、文章を書くのが苦手なんですよ」

と言われることが多くあります。

 

そこで、まずは文章を書くことに対する苦手意識について少し考えてみたいと思います。

 

このブログのタイトルは『文章を書く時間を短縮する』です。

しかし、これから書く内容を正確に表すならば『短い時間で良い文章を書く』だと思います。

なぜ『良い文章』という言葉を外したのかというと、私と皆さんとで『良い文章』の定義にズレがあるかもしれないと感じたからです。

 

あなたにとって『良い文章』とはどんな文章ですか?

この『良い文章』の定義が、文章に苦手意識を持ってしまう原因のひとつです。

簡単にいってしまうと、『良い文章』の基準が高すぎる、ということです。

 

考えてみてください。

私たちは小学校から高校までなら12年間国語の勉強をして、授業以外でも日常的に文章を書いたり読んだりしています。

これだけ多くの時間を費やしているのに「うまく書けない」と感じる人が多いのは何故なのでしょう。

 

例えば、新しいスマートフォンを入手したとしましょう。

ある程度の機能を使いこなせるようになるまで、どれくらいの時間がかかりますか?

10年ですか?20年ですか?こんなに時間はかかりませんよね。

では、「スマートフォンを使いこなせている」と感じている状態で、スマートフォンの全機能の何パーセントを理解して使えているのでしょうか。

使えていない機能はたくさんあるはずです。

それでも「使えない」とは思いません。自分が使いたい機能さえ使えれば満足できるのです。

スマートフォンに搭載されている機能を100%使いこなせるようになりたい!もっと精通して開発できるようになりたい!と考える方は少ないと思います。

 

一方、文章はどうでしょう?

「文章が書けません」と言う方は、本当に文章が書けないのでしょうか?

この一言には隠された言葉があるはずです。

「(自分が理想とするような上手な)文章が書けません」

「(スラスラとカッコいい)文章が書けません」

このような感じではないでしょうか。

この言葉にしていない潜在意識が苦手意識を生み出すポイントです。

 

私たちは、当たり前のように文章に触れています。

そのため、無意識のうちに小説や雑誌など、普段目にしている上手な文章を目標(理想)に設定しているのです。

そして、このような目標(理想)とする文章は、文章のプロが書いたものなのです。

 

つまり「文章が書けません」とは「プロのような文章が書けません」と言っているようなものです。

 

これは、

「スマートフォンを使えますか?」という質問に「開発者のように全機能を使いこなせません」

「野球ができますか?」という質問に「プロ野球選手のように野球ができません」

と答えているようなものなのです。

 

日常的に触れているからこそ、文章を見る目は肥えています。

そして、文章のプロとの境目は曖昧なものです。

そのため、プロの文章と自分の文章を比較して自信を失い、苦手に感じるようになってしまいます。

 

私は最初に『上手な文章』ではなく『良い文章』と表現しました。

これは、技術的に優れた文章という意味ではありません。

技術的にはつたないところがあったとしても、それを読む人が楽しいと感じる、分かりやすいと感じるのならば、それが『良い文章』なのです。

 

さて、文章の理想が高いことによって起こる弊害がもうひとつあります。

以前勤めていた会社の同僚の話をしましょう。

 

彼女はプライベートでブログを書いていました。

彼女のブログは読みやすく、のびのびとしていて楽しいものでした。

ある時、彼女に会社で発行しているメールマガジンを書いてもらうことにしました。

彼女のブログを読み、彼女なら書けるだろうと思って任せたのです。

ところが、出来上がったメールマガジンはとても残念な状態で、そのまま発行できるものではありませんでした。

 

彼女が手を抜いたわけではありません。むしろ、一所懸命に頑張り過ぎたのです。

きっと、仕事で書く文章だから、きちんとしなければと意識して気負い過ぎたのでしょう。

 

スポーツの世界でも、試合などで極度に緊張すると本来のパフォーマンスが出せないことがあります。

文章も同じです。「上手に書かなければいけない」と肩に力が入り過ぎてしまうと、あなたが本来持っている良さを出せなくなってしまうかもしれません。

文章を書き始める前に、まずは肩の力を抜いて、リラックスしてみましょう

 

文章を書くことに苦手意識があると、書く気力が湧いてきません。

気持ちが重くなり、書くスピードも上がりません。

苦手意識を少しでも取り除くことが、文章を書く時間を短縮するの第一歩です。

文章を書く3つのステップ

 

文章を書く3つのステップをご存知ですか?

 

ステップ1.準備

ステップ2.書く

ステップ3.修正

 

普段文章を書くとき、この3つのステップを踏んでいますか?

「準備」や「修正」を省略していませんか?

文章を書く時間を短縮するためには、この3つのステップをきちんと行うことが大切なのです。

 

3つも工程があると、余計に時間がかかってしまうんじゃないの?と思うかもしれません。

しかし、この工程を行うことで、

・書こうとしたけど何を書いていいのか悩んで時間がかかってしまう。

・書き出したけれど、うまくまとまらずに筆が進まない。

・なんとか書き上げたけれどダメ出しがでて書き直ししなければいけない。

というような状況が大幅に改善されるはずです。

 

面倒臭がらずに、文章を書く3つのステップにチャレンジしてみましょう。

しっかり『準備』をすることが書くための第一歩

 

文章をはやく書き上げるためには、しっかりと準備をすることが大切です。

なぜ準備が必要なのかを料理を例に考えてみましょう。

 

料理にあまり慣れていない人が、何の準備もせずに料理を始めるとどうなるでしょう?

・どんな料理を作るか決まっていない。

・料理のレシピ、手順が分かっていない。

・必要な材料が揃っているか分からない。

こんな状態です。

いざ料理を作り始めても、途中で材料が足りないことに気付いて頓挫するかもしれません。

手順を間違えて失敗してしまうかもしれません。

何度もやり直してすごく時間がかかってしまうかもしれません。

 

では、料理にあまり慣れていない人が、しっかり準備をしてから料理を始めるとどうなるでしょう?

・どんな料理を作るかを決める。

・料理のレシピと手順を確認する。

・必要な材料をすべてそろえる。

多少手際が悪く、見た目も良くないかもしれません。

しかし、準備をせずに始めるよりも失敗する可能性が少なく、段取りよく料理を作ることができるはずです。

 

世の中には、きちんと準備をしなくても、パパっと料理を作れる人もいます。

このような人たちは料理にとても慣れている人です。今ある材料でどんな料理ができるのか、どんな手順で作ればいいのかなどを頭の中で瞬時に組み立てることができるのです。

料理に慣れていない人が真似をしても失敗してしまいますよね。

 

文章を書く準備とは、料理の準備と同じです。

手間に感じるかもしれませんが、準備が整ってしまえば、その後の作業がとてもスムーズに進められるようになります。

準備1:「何のために」「誰に」「何を」を明確にする

 

最初に行う準備は次の3つです。

1.「何のために」書く文章なのかを明確にする。

2.「誰に」伝えるための文章なのかを明確にする。

3.「何を」伝える文章なのかを明確にする。

 

それでは、この3つを具体的に見ていきましょう。

 

(1)「何のために」

その文章を書く目的です。

文章には必ず目的があります。その目的が明確でなければ、文章の方向性が定まりません。

例えば

新規顧客獲得のために会社のサービスを伝えるための文章。

事業内容を伝えて認知度を高めるための文章。

くだけた内容でユーザーに親しみを持ってもらうための文章。

など、その文章を何のために書くのかをしっかりと把握するようにしましょう。

 

(2)「誰に」

誰に読んでもらうための文章なのか、つまり読者の設定です。

読者によって書く内容や文体も変化します。

例えば、仕事内容を伝えるための文章であっても、読者が小学生ならば難しい漢字を使わず、やさしく説明した方がいいでしょう。読者が同業の専門家であれば、専門用語を使って正確な説明をした方がいいでしょう。

このように、同じ「仕事内容」の文章であっても、何を書くかが変わります。

 

ホームページに記載する文章の場合、不特定多数の方が読む可能性があります。そのため、「誰に」を決めることができないと考えることがあります。

しかし、不特定多数の方が読む場所であっても、「誰に」向けた文章なのかは決まっているはずです。

 

「誰に」のことを「ターゲット」や「ペルソナ」と表現することもあります。

年齢層や仕事、悩みなどから、どのような人物像なのかをイメージします。

このとき、架空の人物ではなく、知り合いを当てはめるとイメージしやすくなります。

例えば、クライアントに向けた文章なのであれば、「取引先のT山さん」とイメージするのです。そして「T山さんならこんなことを知りたいかな?」「T山さんに伝えるならこう表現した方がいいな」と、手紙を書くような気持ちで文章を書くのです。

 

(3)「何を」

どのような内容・どのような想いを文章で伝えたいのか、ということです。

この「何を」は、できるだけ具体的に設定するようにしましょう。

「何を」が漠然としていると、内容が定まらなくなってしまいます。

 

例えば、このブログの記事の大きなテーマは「文章の書き方」でした。

しかし、「何を」に設定するには漠然とし過ぎています。

文章の書き方には、「文法について」や「メールマガジンの書き方」、「誤用しやすい言葉」、「Webライティング」など、色々なものがあります。これらをすべて盛り込むことはできません。

 

「何のために」や「誰に」を念頭に置いて、「何を」を絞り込んでいくようにしましょう。

 

 

これで、文章を書くために行うひとつ目の準備が終わりました。

ふたつ目の準備については、次回のブログでお伝えします。お楽しみに!

まとめ

文章を書くことに対する「苦手意識」が、余計に文章を書けなくしてしまっている可能性があります。
文章を書く前に、まずは肩の力を抜いてみましょう。

そして、いきなり書き始めるのではなく、準備をしっかりとするようにしてください。
準備のひとつ目は、「何のために」「誰に」「何を」を明確にすることです。

ご相談・カスタマイズご依頼

弊社では上記ブログ内容にある修正・カスタマイズのご依頼も承っております。
ご自身で行ってみて上手くいかない場合などこちらよりお気軽にご相談ください。

悠木 まこと

この記事を書いた人 悠木 まこと インタビューライター/Webライティング

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