2018.05.13
※この記事は2018年05月13日時点の情報をもとに作成されました。
こんにちは。WEBコンサルタントの三和です。
今回は、リスティング広告の出稿方法、成果の出し方、改善ポイントなどについて細かくお伝えしていきます。
初めてリスティング広告に取り組まれる方はもちろん、既にリスティング広告を出稿されている方で「もっと成果を上げたいんだけど・・・」という方も参考になると思いますので、ぜひ読んでみてください。
リスティング広告とは、一般的にYahoo!やGoogleなどの検索エンジンの検索結果に表示される広告のことを指しています。
YDN(Yahooディスプレイアドネットワーク)やGDN(Googleディスプレイネットワーク)といった検索結果以外の場所に表示される広告である「ディスプレイ広告」も含めてリスティング広告と呼ぶ人もいますが、リスティング(listing)広告とはリスト(list)型で表示される広告という意味ですから、ここでは「検索結果にリスト型で表示される広告」という意味でリスティング広告を定義します。
ではここから、リスティング広告の出稿手順についてお話ししていきます。
リスティング広告を出稿するにあたって、必要なものは3つあります。
1広告をクリックした際に表示させるwebページ
2キーワード
3広告
1は複数のページで構成されたwebサイトを用意してもいいですし、ランディングページと呼ばれる1枚集約型のwebページを用意しても基本的にはどちらでも出稿可能です。
とにかく1枚以上のwebページさえ用意しておけば大丈夫ということです。
2と3に関しても、1つ以上のキーワードと広告を用意すれば広告掲載を始めることができるようになっています。
キーワードと広告については後ほど詳しく説明しますが、まずこの時点で「1で用意するページを閲覧して最も満足してくれそうなユーザーがいるとして、その人をAさんだとすると、Aさんが検索するであろう検索キーワード」を頭の中でイメージしておいてください。
例えば、1で用意するページが、オーガニックのシャンプーを紹介するページでしたら、Aさんはおそらく「オーガニックシャンプー」や「シャンプー 無添加」などと検索するであろう。
このようなイメージです。
1〜3つほど書き出しておきましょう。
(ここでキーワードをあまり多く出しすぎるのはお勧めしません。その理由は後ほど詳しく説明します。)
先ほど書き出したキーワードを1つ1つ検索して検索結果に表示されている広告を確認しましょう。
もし広告が見つからない場合は、そのキーワードで競合他社による広告配信が行われていないか、競合の広告が何らかの原因(予算切れ・低品質)で広告表示がされていないかのどちらかなので、そのキーワードは狙い目です。
検索したキーワードで他社による広告が表示されている場合においても、どのような広告内容で、どのようなページ内容で広告配信されているかを確認しましょう。
また、同じキーワードであってもYahoo!とGoogleで広告の数や内容は変わってくるので、どちらも確認されることをお勧めします。
ですから、もしGoogleでしか広告配信しない予定であっても、Yahoo!の検索結果も一応確認しておきましょう。あなたの広告にとっていいヒントが見つかるかもしれませんから。
単純に言ってしまえば、現在広告掲載されている競合他社の広告よりもあなたの方がいい広告、いいページを揃えて広告配信すれば、例えライバルがたくさん居ようとユーザーに選ばれるのは「あなた」に決まっています。
いい広告、いいページの基準は、どれだけAさんに響く内容であるかどうかということです。
この感覚はリスティング広告に取り組む上で非常に重要です。
覚えておきましょう。
Googleのキーワードプランナーと呼ばれるツールを使えば、選定する予定のキーワードに対して大体いくらくらい費用がかかるのかが簡単にわかります。
Googleキーワードプランナーの使い方
「予算の計画と予測データの取得」のオプション 1でキーワードを入力し、ターゲット設定で希望の配信エリアを選定して「予測データを取得」ボタンをクリックします。
次の画面で希望の「入札単価を入力」すると、日別の推定データが下部に表示されます。
入札単価とは、「あなたが1クリックで支払うことができる最大価格」という意味です。
この入札単価を大きくすればするほど、広告表示回数やクリック数、費用は上がり、逆に入札単価を下げると広告結果も下がるようになっています。入札単価も複数回変更して、推定データを確認しましょう。
先ほど書き出した1〜3つのキーワードを使って、そのキーワードで広告掲載した場合、大体どれくらいのクリックと費用が発生するのかをざっくりと把握しておきましょう。
キーワードが3つある場合は足し算です。
※ちなみに、Yahoo!にもGoogleと同様にキーワードの予測データを取得できる「キーワードアドバイスツール」がありますが、配信エリアを特定することができないことから、全国対象の予測データ取得は可能ですが、広告配信エリアを特定する場合は参考になりませんのでご注意ください。
キーワードの推定データを確認したところで、次なるシュミレーションに入ります。
その広告により、どれくらいのコンバージョンが見込めるか?ということです。
コンバージョンとは成果という意味です。その成果は用意するページの目的によって異なります。
購入することができるページであれば、コンバージョンは「購入数」になりますし、店舗系であれば「電話発信数」、サービスや製品であれば「お問い合わせ数」など業界業種により様々です。
これらのコンバージョンはいずれも、広告の成果として計測することが可能です。(コンバージョン設定のところで詳しくお話します)
このように、広告で達成してもらいたいユーザーの行動、つまりコンバージョンを決め、そのコンバージョンがどれくらい見込めるかを事前に予測することが重要です。
例を示します。
先ほどシュミレーションしたキーワードで、1日5000円で50クリック見込めるとします。
単純に2日間配信した場合、費用は10,000円、獲得できるクリック数は100クリックとなります。
もし仮に、コンバージョン率が1%とすると、獲得できるコンバージョンは1件、コンバージョンの獲得単価は10,000円となります。
コンバージョン率が2%と仮定すると、コンバージョン数は2件、獲得単価は5000円となります。
コンバージョン率とは、獲得したクリック数に対してどれくらいの割合でコンバージョンを達成してもらえるかを表す指標ですが、この数値が上がれば上がるほど費用対効果が良くなります。
しかし、このコンバージョン率は正直なところ実際広告配信を行ってみないと分かりません。
なので、広告配信開始前の段階では、予想コンバージョン率を1〜2%として計算しましょう。
これは全業種全サービスにおけるリスティング広告のコンバージョン率の平均値ですから、この数値を参考にしましょう。
ここまでで、リスティング広告を活用することで見込める購買数や顧客獲得単価がある程度はっきりしました。
この時点で、もし費用対効果が悪いと感じる場合は、リスティング広告に参入しない方がいいかもしれません。
リスティング広告の費用対効果は、クリック単価とコンバージョン率によって決定されますので、もしかするとクリック単価が安価で有益なキーワードを見つけることができるかもしれませんし、コンバージョン率5%を達成できる”非常にいいページ”をあなたが用意できるかもしれませんが、それはすべて広告配信してみないことには分からないことです。
ですから、「クリック単価」と「コンバージョン率」の重要性をここで認識しておきましょう。
では、いよいよリスティング広告を配信するための準備に取り掛かります。
はじめてリスティング広告を出される方は「広告アカウント」を開設する必要があります。
既に広告アカウントをお持ちの方は、この手順を省略していただけます。
▶︎Yahoo!のリスティング広告アカウントの開設はこちらから
https://promotionalads.yahoo.co.jp/service/sign-up/
▶︎Googleのリスティング広告アカウントの開設はこちらから
https://adwords.google.com/intl/ja_jp/home/#?modal_active=none
※Yahoo!のリスティング広告はYahoo!プロモーション広告スポンサードサーチ、Googleのリスティング広告はGoogleアドワーズ検索広告というように、媒体によって広告の呼称が変わりますのでご注意ください。
Googleアドワーズでは申し込み後すぐ広告アカウントが開設されますが、Yahoo!では申し込み後審査に数日かかります。
広告アカウントが無事開設できたら、キャンペーン→広告グループ→キーワードと広告の順に広告アカウントに作成・登録していきます。
それぞれの役割ですが、
・キャンペーン→配信日時、広告予算や配信エリアを設定・管理するグループ
・広告グループ→キーワードと広告を設定・管理するグループ
となります。
キーワードや広告は広告グループの中に作ることになり、その広告グループを管理しているのがキャンペーンというイメージです。
また、配信エリア別に予算を分けたい時や配信日時を細かく分けたい場合など、キャンペーンを複数作成することも自由にできます。
その他、キャンペーンでは以下のことが設定できます。
・キャンペーンタイプの選定→Yahoo!では標準か、アプリダウンロードを選択できます。Googleでは検索ネットワークのみかディスプレイネットワーク対応かを目的に応じて選択することができます。
アプリダウンロードが広告の目的だったり、検索結果以外の広告も含めるなど特殊な場合を除き、Yahoo!では標準、Googleでは検索ネットワークのみ(すべての機能)を選択することをお勧めします。
・入札方法(戦略)→手動・自動を選べます。
・配信スケジュールの設定→日時指定、時間帯指定が可能です。一度キャンペーンを作成してしまうと、開始日時は変更できませんので、もし開始日を”予約配信”したい場合は、未来の日時を開始日に設定しておくと良いでしょう。
デフォルトではキャンペーンを作成した時点での日時が開始日として指定されていますから、変更することをお忘れなく。
・デバイス選択→パソコン(PC)・スマートフォン・タブレットの3種類のデバイスの中から、どのデバイスに広告配信を行うかが選択できます。すべてを選択することもできますし、1つのみ選択することもできます。
なお、途中でデバイス設定を変更されたい場合も、各デバイス毎に調整が可能なので最初にどのデバイスを選択するかは深く考えなくても大丈夫です。
・配信地域の選定→日本全国の中から、県単位もしくは最小市町村単位で選択することが可能です。ただし、人口が少ない市や町は設定ができないことが多々ありますので、実際にキャンペーン設定画面の「地域設定」をご確認ください。
キャンペーンのところで説明した通り、この中にキーワードと広告を作成登録していくことになります。
では、キーワードの作成・管理についてです。
キーワードに関しての注意点は2点あります。
①はじめから多くのキーワードを登録しない
規模が大きい通販サイトなどを別として、はじめに登録するキーワードは「リスティング広告に必要なもの」のところで説明した通り、最も見込み客になるであろうユーザーが確実に検索するキーワードのみで配信することが望ましいです。
そして、そのキーワードで確実にコンバージョンが獲得できることを確認してください。
はじめから大量のキーワードを登録してしまうと、どのキーワードが有効なのか?あるいは非効率なのか?の判断がつきにくくなってしまいます。
加えて、リスティング広告はキーワードに対する入札制なので、もしかすると自分自身で登録したキーワードとキーワードで広告表示機会がバッシングしてしまい、結果クリック単価の高騰に繋がりかねません。
ですから、最初は確実にコンバージョンすると思われるユーザーが検索するであろう”ズバリ”のキーワードのみ(数個程度のキーワード)から始めることをお勧めします。
②マッチタイプは部分一致を推奨します
広告グループの中で作成するキーワードには、完全一致、フレーズ一致、部分一致、絞り込み部分一致といった複数の「マッチタイプ」というものが存在します。
例を挙げます。
例えば、「カフェ 岐阜」というキーワードを登録するとします。
完全一致で登録した場合、「カフェ 岐阜」と検索された場合にしか広告は表示されません。
これに対しフレーズ一致の場合は、「カフェ 岐阜」の他に、「カフェ 岐阜 おしゃれ」や「女子会 カフェ 岐阜」などのように「カフェ 岐阜」というフレーズを含む検索ワードで検索された場合に広告表示されます。つまり、完全一致に比べ広告表示機会が増えます。
部分一致の場合は、類似語、関連語も含むため、「カフェ 岐阜市」や「猫カフェ 大垣」などと検索した場合でも広告が表示される可能性があり、すべてのマッチタイプの中で最も広告表示機会が多くなるのがこのマッチタイプです。
最後に絞り込み部分一致は、部分一致よりも少し広告表示機会は狭まりますが、「岐阜 カフェ」や「猫カフェ 岐阜 カップル」などのように登録するキーワードを含む検索ワードにはすべて対応することができます。
このように、広告グループで登録する「キーワード」は、実際に検索される「検索キーワード」とは異なるのですが、リスティング広告を開始するタイミングで、どのマッチタイプを使えばいいのか精査する必要はありません。
それは配信していく中で調整していくものですので、開始時のタイミングで行う必要はないのです。
ですから、最初のタイミングでは部分一致を活用し、数個のキーワードに対し幅広く広告を表示してどんな検索キーワードに対して広告が表示されるのかについても確認していきましょう。
部分一致はすべてのマッチタイプの中で最も広く広告表示がされるとお伝えしましたが、その範囲は広告システムに委ねているため、出稿側では予想することができません。
また、コンバージョンを達成するユーザーは、予期せぬキーワードで検索する可能性もありますから、最初の段階でマッチタイプを使用して絞り込んでしまうことはコンバージョンの獲得を損失するリスクが高まります。
ですから、後述します「検索クエリ」を確認し、キーワードの最適化を行っていきましょう。
続いて、広告の作成に入ります。
広告は、「タイトル文」と「説明文」、それに「表示URL」と「リンク先URL」で構成されます。
この中で実際目に見えて表示されるのは、「タイトル文」と「説明文」、「表示URL」の3つです。
表示URLに関しては、ドメインを指定しておけば問題ないです。
以下、広告作成の注意点をいくつかお伝えします。
⒈タイトル文と説明文にはそれぞれ文字数制限がある
Yahoo!、Googleでそれぞれ制限される文字数は異なります。
限られた文字数の中で、ユーザーの心に響くコピーを考えましょう。
【参考】
▶︎Yahoo!リスティング広告の文字数制限
https://help.marketing.yahoo.co.jp/ja/?p=1663
▶︎Googleリスティング広告の文字数制限
https://support.google.com/adwords/answer/1704389?hl=ja&authuser=0
⒉できる限り複数パターンの広告を用意しよう
1つの広告グループあるいはキーワードに対して、1つの広告しか用意しない場合、その広告の結果がすべてです。
しかし、複数広告をトライすれば、どのコピーが最も反応が良いのか検証することができます。
この作業は広告においてかなり重要な作業です。
ユーザーの気持ちを知ることが、良い広告を作る上で第一歩となります。
そして、それがクリック率という形で結果に表れます。
間違っても、競合と同じようなコピーを作ってはいけません。
検索結果に表示されるリスティング広告は、コピー勝負です。
ですから、コピーの重要性をここで認識しておきましょう。
⒊記号などによる装飾は極力避けよう
クリック率を上げるために、ライバルの広告よりも目立たせたい!
そう考えるのも当たり前です。
しかし、リスティング広告では記号使用により審査不承認になるケースも少なくありません。
詳しくは、この後「広告審査」の所で説明します。
キーワードと広告の作成登録が完了したら、媒体側の審査が入ります。
通常即日〜3営業日程度で完了しますが、問題があった場合は「不承認」となります。
Yahoo!では「審査状況」のメニューから、Googleはキーワードや広告のステータスの欄からそれぞれ審査状況を確認いただけます。
不承認になるケースとして多いのが、記号による装飾が多すぎる広告、広告内に「NO1」や「最大」など過大表現の使用などが挙げられます。
不承認になった場合は、審査詳細から不承認理由が確認できますので、該当部分を修正し再審査しましょう。
【参考】広告審査に関して
https://help.marketing.yahoo.co.jp/ja/?p=1367
https://support.google.com/adwords/answer/1722120/?hl=ja&authuser=0
コンバージョンタグと呼ばれる追跡(トラッキング)コードをコンバージョン完了ページに設置することでコンバージョンの測定が可能になります。
コンバージョン完了ページは、一般的にサンキューページと呼ばれるユーザーの行動に感謝を伝えるページに設置します。
コンバージョン完了ページを使用せず、ボタンクリックをコンバージョンとしてカウントする方法もGoogleにはありますが、Yahoo!では基本的にコンバージョン完了ページを使用したコンバージョン測定しかできないため、Yahoo!とGoogleの両方にリスティング広告を配信される場合は、コンバージョン完了ページを使用したコンバージョン測定をお勧めします。
Yahoo!またはGoogleへの支払いに関する設定です。
支払い方法は銀行振込もしくはクレジットカード払いか選択でき、クレジットカード払いの場合、手動払いと自動払いから選択することができます。
加えて、Yahoo!は基本的に事前入金が必要である事に対し、Googleでは事前入金不要の後払いが可能となっております。
このように、媒体によって違いがありますので注意しましょう。
ここまでの準備が完了したら、いざ広告配信を開始しましょう。
準備に不足がある場合は、最大限の成果を出す事ができない可能性が高くなりますので、必ず上記の準備は最低限行いましょう。
リスティング広告の配信を開始した後、広告管理画面でパフォーマンスがチェックできます。
上記「シュミレーションをしよう」の項目でシュミレーションした数値と比較して実際の数値がどうなっているかを確認しましょう。
以下、様々なケースにおける改善方法をご紹介します。
シュミレーションと比較して、思いのほか広告表示回数が少ない、あるいは全く表示されていない場合、入札価格が低すぎることが原因ですので、キーワードの入札単価を上げるように調整しましょう。
シュミレーションと実際の入札価格との違いは、「競合性」による要因が大きいです。
シュミレーション時のパフォーマンスは、競合性が加味されておらず、ライバルによる入札価格調整も日々行われることから、実際のパフォーマンスとは差異が出ることがほとんどです。
また、広告の「品質スコア」によっても入札価格の高低が決まってきます。
品質スコアとは、キーワードと広告、広告のリンク先ページの3つの関連性や利便性から算出される数値です。
1~10までの数値で表され、この数値が高ければ高いほど良好な広告として上位表示を行うために必要な入札価格が安くなるようになっています。
基本的に、品質スコアは広告のクリック率が高ければ高いほど良好になりますので、1~5までの低スコアが付いている場合は、広告のクリック率を上げるように広告内容を改善しましょう。
なお、広告配信を開始した直後は、品質スコアは一律5~6と付くのが一般的です。
これは、まだ品質を判断するための材料がないため、5~6からスタートするという意味です。
品質スコアは一定期間配信した後、確認するようにしましょう。
では、実際入札価格をどの程度引き上げれば良いか?ということですが、各キーワード毎に「ページ上部に掲載するために必要な入札価格」、「1位掲載に必要な入札価格」、「1ページ目に表示させるために必要な入札価格」がそれぞれ自動的に算出されていますので、それを確認して必要な価格まで引き上げましょう。
ここで、入札価格を引き上げれば、その分クリック単価が上がるのではないか?と心配になる人もいらっしゃるかと思いますが、必ずしもそうとは限りません。
クリック単価は入札価格や品質スコア、競合性などにより決定されるため、必ずしも入札価格の最大値が付くわけではありません。
実際に、入札価格が500円でもクリック単価は90円、入札価格が1000円でもクリック単価は200円などのようになるケースも数多くございます。
特に、Googleアドワーズの場合は、広告の品質を重視した価格調整が随時行われるため、広告を表示させるために必要な価格はYahoo!よりも高くなる場合があります。
このような場合でも、広告表示に必要な金額は高いですが、実際のクリック単価はそこまで高くならない場合もありますので、まずは入札価格を引き上げる考え方を覚えてトライしてみましょう。
【参考】品質について
https://support-marketing.yahoo.co.jp/promotionalads/ss/articledetail?lan=ja&aid=1045
https://support.google.com/adwords/answer/7050591?hl=ja&authuser=0
続いて、キーワードの改善方法についてです。
広告開始段階では、1〜3つ程度のキーワードでマッチタイプは部分一致を活用しましょうとお話しました。
まずはそれで一定期間配信し、広告のパフォーマンスとコンバージョンの獲得状況を確認してみましょう。
コンバージョンやコンバージョン率、獲得単価が予想していたよりも高パフォーマンスである場合、そのままの広告運用を続けた方がいいということを示しています。
予想よりも低パフォーマンスである場合は、キーワードや広告の改善が必要になりそうです。
広告の成果であるコンバージョンは、
広告からのアクセスの質×広告のリンク先ページでの成約率(=コンバージョン率)
で決まります。
このうち、広告で改善できることは前者の「広告からのアクセスの質」です。
アクセスの質の改善方法の第1ステップが「キーワード」です。
まずは「検索クエリ」と呼ばれるユーザーが実際に検索したキーワードを確認してみましょう。
そこで、あまりにも見込み客になり得なさそうな検索キーワードばかりで検索されていないか?または予期せぬ検索キーワードに予算の大半を持って行かれていないか?を確認しましょう。
もしそのような場合は、登録キーワードを変更する、または対象外キーワード(除外キーワード)登録を行い、該当の検索キーワードでは広告を表示させないようにする必要があります。
必要なことは、コンバージョンを獲得すること、そしてそれがどのような検索キーワードで達成されたかを確認することです。まずは1件でもその事実を作ることが重要です。
この時点で1件以上のコンバージョンを獲得できている場合は、検索クエリを確認し、そのキーワードを新たに「キーワード」として登録することをお勧めします。
検索数が多そうな検索キーワードであれば完全一致やフレーズ一致で、少なそうであれば部分一致で登録しましょう。
このようにキーワードを増やしていくことが、最も費用対効果が良い広告運用方法です。
逆にはじめから多数のキーワードを登録することは、はっきり言って多額のムダ金を支払うのと同じです。
雑な広告代理店では大量のキーワードで運用してますので、そのような代理店を選んでしまうと多額のムダ金を払うことになりますので注意してくださいね。
アクセスの質の改善方法の第2ステップが「広告」です。
広告はクリック率が決まる重要な要素です。
既にお話した通り、クリック率が高ければ品質スコアも良好になり、クリック単価が安価になりやすくなるので、「いかにクリック率を高くできるか」を追求することも一理あります。
ですが、それよりももっと重要なことがあります。
それは、「いかに見込み客に響くことが言えるかどうか」です。
クリック率を追求することも悪いわけではありませんが、いくらクリック率が高くてもコンバージョン率が低ければ意味がありません。
それよりも、クリック率はあまり高くはないが、コンバージョンが取れる広告の方が広告の成果としてはむしろ良好なのです。
ですから、視点をいかにコンバージョンを獲得できるかにシフトして、広告内容でコンバージョンしなさそうな人からのアクセスを防ぐという考え方も取り入れてみてください。
一つの検索キーワードにおいても、検索した人の目的や意図は様々です。
その中で、あなたが欲しいと思っている見込み客だけからクリックされるようにするには、いかに広告文章内でうまく伝えることができるかどうかに懸かっています。
ですが、はじめから「いい広告」を作ることはなかなか難しいのが事実です。
なので、広告は複数同時にテストすることをお勧めします。
1つのキーワードに対し、異なるパターンの広告を複数登録するということです。
デフォルトの設定では、複数の広告を登録していても自動的にクリック率が高い広告を優先的に表示するようにシステムの方で最適化が行われてしまいますので、それを外し、「均等配信」あるいは「無期限の均等配信」を選ぶようにしましょう。
広告内容の違いによるコンバージョンの変化はかなりの多くケースで見受けられます。
もう少し後でお話しますが、結局のところリスティング広告をはじめとするインターネット上の広告で最も必要なスキルは「コピーライティング」の技術です。
広告内容とリンク先ページをいかに磨きをかけることができるか、が最大のポイントです。
ライバルと似たような内容の広告であればあなたの広告がクリックされる可能性は下がりますし、独自性やメリットなど、あなたの魅力をうまく伝えることができれば、例えライバルの広告よりも下位に表示されていたとしても、クリック率は上がるでしょう。
リスティング広告を長く運用し追求していくと、キーワードよりも広告の重要性に気づいてきます。
その重要性を、ここで認識しておきましょう。
リスティング広告の予算設定は、基本的に「1日予算」が採用されています。
もし、あなたの広告のコンバージョンがシュミレーションよりも良好な結果になっているのでしたら、1日予算を引き上げてさらに多くのコンバージョンを獲得するべきです。
1日予算を引き上げることで更なるクリック数やコンバージョン数が期待できるかどうかについて判断する指標として、「インプレッションシェア」という指標があります。
予算によるインプレッションシェア損失率(1日予算制限が原因で表示機会を損失した割合)を確認し、損失率が高ければ予算を上げることでより良い成果が期待できます。
逆に、予算によるインプレッションシェア損失率が低い場合は、予算を上げてもさらなる成果は期待できませんので予算調整による改善は難しいということを表しています。
また、20~30%以上の予算によるインプレッションシェア損失率がある場合、1日24時間の中の早い段階で1日予算が消化され、広告表示できていない時間帯があることが予想されます。
時間帯指定によるスケジュール調整を行っていない場合、通常は0時〜24時まで均等に広告表示されるようになっていますので、例えば午前中で広告表示が終わってしまうケースなど多々ございます。
これは非常に勿体無い状況で、もしも夜まで広告配信できていればコンバージョンを獲得できていたかもしれないのです。
もし、24時間表示できるほど潤沢な予算を確保できていない場合は、見込み客の行動を予測し、検索数が多くなりそうな時間帯に絞って集中的に広告を表示させる方法も一つの選択肢です。
ですが、これを広告開始時から行ってしまうと、広告表示機会の損失=コンバージョン獲得機会の損失に繋がりますので、ユーザーの行動がわかりやすい業種やサービスの場合以外はお勧めはしません。
改善案の一つとして捉えておきましょう。
広告システム側がクリック率を上げるための施策として、様々なオプションを用意しています。
以下、代表的な広告表示オプションの種類と内容です。
・サイトリンク→広告の下部に最大4つ表示されるリンクのことです。クリック率向上が期待できます。
・電話番号表示オプション→広告に電話リンクが生成され、クリックで電話発信されます。
・テキスト補足(コールアウト)オプション→サイトリンクのようにリンクは生成されませんが、短文のテキストを複数表示させることができます。
特にGoogleアドワーズには他にも様々な広告表示オプションがありますが、広告表示オプションをつけることでクリック率が上がり、結果的にクリック単価の抑制に繋がると言われております。
活用は強制ではなく任意ですが、付けておくことに損はないので活用されることをお勧めします。
ですが、このような広告表示オプションの活用は、広告の成果を劇的、あるいは本質的に変えるものではなく、あくまで小手先の技術であることを忘れないでください。
ここまでは「広告」そのものの配信方法、改善方法についてお話してきましたが、ここからは広告をクリックした先に表示されるページのことについてお話していきます。
おさらいになりますが、広告の成果であるコンバージョンは、
広告からのアクセスの質×広告のリンク先ページでの成約率(=コンバージョン率)
で算出されるんでしたね。
そして、広告で改善可能なのは、広告からのアクセスの質でした。
では、広告のリンク先ページの成約率、つまりコンバージョン率を上げるには一体どうすれば良いのか?について説明していきます。
ここでいうランディングページは1枚集約型のセールスページのことを意味します。
リスティング広告をはじめとするweb広告とこのランディングページは非常に相性が良く、多くの場合複数ページで構成されるwebサイトを広告のリンク先に指定するよりも、ランディングページをリンク先に指定した方が良い結果が得られます。
その理由に一つに、webサイトは情報量が多すぎて何を一番伝えたいのかわからないが、ランディングページは伝えたいことがまとまっており、行動してほしいアクションも明確であることから高いコンバージョン率を得られることが挙げられます。
もちろん、ランディングページでも伝えるべき内容を外してしまっている場合やよくできたwebサイトではこの通りではありませんが、一般的なwebサイトは「紹介型」でありセールス力が弱いことが多いのが難点です。
一方で、ランディングページはよく「24時間インターネット上でセールスを行う営業マン」と例えられるように、他のページに移動しなくても1ページでサービスや商品の魅力を伝えさらに申し込みや購入までの流れを1ページで完結させるような作り方をしていれば、ユーザーは他の情報に惑わされることなく最終的なアクションまで行動してくれます。
特にリスティング広告のように、ライバルたちと肩を並べて広告告知を行う場合、あなたの優位性や独自性など信頼感を高める情報がすぐに入ってこないとユーザーはすぐに検索結果に戻り、他社の広告やページに移動してしまいます。
あなたの広告のリンク先ページに欲しい情報がなければユーザーはあなたのwebサイトの中を複数ページ閲覧してくれるとはくれぐれも思わないでください。
それよりも検索結果に戻って調べたほうが早いということをユーザーは知っていますから。
ですから、広告のリンク先ページ1枚で完結させること、つまりランディングページがリスティング広告において非常に有効的であることを覚えておきましょう。
前項でも少し触れましたが、ランディングページを用意してリスティング広告を配信したところで、思うように成果が上がらないケースも当然あります。
ここでは、ランディングページの改善方法についてお伝えします。
⒈ファーストビューが最も重要
一番最初に目に飛び込んでくる部分である「ファーストビュー」の内容がランディングページで一番重要な要素です。
ここで何を伝えるかによって、ユーザーはその先を読むべきかどうかを決めます。
ファーストビューの構成要素として、最も一般的なのが以下のような要素です。
・ターゲットの明確化
・キャッチコピー
・タイトル
・サブタイトル
・イメージ画像
お客様の中にはキャッチコピーを嫌う方もいらっしゃったりしますが、キャッチコピーはその名の通りユーザーの気持ちをキャッチするための非常に重要な要素です。
良いキャッチコピーを作るにはコピーライティングの技術が必要になりますが、キャッチコピーでユーザーの興味を引けないと当然良い結果は生まれませんので、複数回テストが必要です。
どんなキャッチコピーがユーザーに響くかどうかは検証してみないとわかりませんので。
⒉ユーザーの気持ちになって順にストーリーがかけているか?
ファーストビューでユーザーの興味を引きつけることに成功した後、何を伝えないといけないかわかりますか?
ここでよくある大きな間違いを一つ挙げます。
よく目にするランディングページの構成で、ファーストビューの直下に「こんな悩みありませんか?」という要素を置いているページが多いのですが、これは本来は大きな間違いです。
何故かと言うと、ストーリー性が全くないからです。
ファーストビューで興味を持ったユーザーに対し、次に伝えないといけない内容は、当然ファーストビューで伝えたことの根拠になるはずです。
それなのに、「こんな悩みありませんか?」という要素を持ってくるのはかなり見当違いなのです。
これを伝えたらユーザーは次に何を気になるのか?その次は?・・・
というように、ユーザーの心理状況を先回りして構成要素を考えていくことが本来のランディングページの在り方です。
セールストークも同じですよね?
このことを理解せずに、同じ業界のデザイン性の良いランディングページなどを参考にして作ってしまうと、構成要素がグチャグチャだったり、伝えるべき内容を外してしまいかねないため、当然成果は出にくくなります。
デザイン性も必要ではありますが、ライティングがあってのデザインです。
あなたのランディングページは大丈夫でしょうか?
今回、ランディングページの改善ポイントを2つ挙げましたが、どちらも非常に重要なチェック項目ですので、コンバージョン率を上げるために、しっかりと覚えておきましょう。
いかがでしたか?
今回はリスティング広告について詳しくお伝えしました。
リスティング広告はディスプレイ広告と比べると比較的簡単にコンバージョンが獲得できる広告ですので、今回ご説明した手順でぜひトライしてみてください。
また、広告配信が上手くいかない場合、コンバージョンが取れないなど、問題がございましたら、弊社広告代行チームが代行運用を随時承っておりますので、お気軽に弊社マーケティングチームまでご連絡くださいませ。
弊社では上記ブログ内容にある修正・カスタマイズのご依頼も承っております。
ご自身で行ってみて上手くいかない場合などこちらよりお気軽にご相談ください。