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WordPressサイトの引き継ぎチェックリスト|他社制作サイトを受けるときの確認項目

2026.10.28

※この記事は2026年10月28日時点の情報をもとに作成されました。

他社が作ったWordPressサイトを引き継ぐときは、まず「権限」「中身」「戻し方」の3点を確認します。管理者アカウントとサーバー・ドメインの情報が揃っているか、テーマが独自改修されていないか、そしてバックアップから戻せるか——ここを最初に押さえれば、引き継ぎ後のトラブルはかなり防げます。

クライアントから「前の制作会社と連絡が取れない」「保守を切り替えたい」と相談を受けたとき、制作会社としてどこから手を付けるかで、その後の作業の安全性が変わります。

この記事では、当社(RunLand)が制作会社様から他社制作サイトの保守・改修を引き継ぐ際に使っている確認項目を、チェックリストとして公開します。

引き継ぎで最初に揃える情報は?

作業を始める前に、次の情報が揃っているかを確認します。1つでも欠けていると、作業中に止まる可能性があります。

「契約者が前の制作会社のまま」というケースは珍しくありません。名義の確認は、技術作業より先に行うのが安全です。

区分 確認する情報 持ち主の確認
WordPress 管理者アカウント(できれば新規発行) クライアント名義か
サーバー 管理画面・FTP/SFTP・データベースの接続情報 契約者がクライアントか
ドメイン 登録事業者・管理画面・更新期限 名義と支払い者は誰か
DNS ネームサーバーの管理場所 サーバーと別管理になっていないか
メール メールの配信元(サーバー/外部サービス) サイト移行で止まらないか
外部サービス Googleアナリティクス・Search Console・フォーム通知先 権限の付け替えが必要か

クライアントに情報の提供をお願いするときは、次のような依頼文を使うと漏れが少なくなります。【】の部分を書き換えてお使いください。

件名:【サイト名】保守引き継ぎのための情報ご提供のお願い
■ サーバー:契約しているサービス名、管理画面のログイン方法、契約者のお名前
■ ドメイン:登録している会社名、更新の時期、お支払いの方法
■ WordPress:管理画面のURL(当社用のアカウントを新しく発行いただけると安全です)
■ メール:会社のメールアドレスをどこで管理しているか
■ そのほか:Googleアナリティクス等の管理者、前の制作会社との契約書(あれば)
パスワードはメールに書かず、別の方法でお知らせください。

パスワードを依頼文の返信にそのまま書いてもらうと、メールの履歴に残り続けます。受け渡しの方法も、依頼の段階で決めておくのがおすすめです。

技術面のチェックリスト

管理画面とサーバーに入れたら、次の順に確認します。

  • WordPress本体の版と、PHPの版
  • 使用テーマの名前と、親テーマ/子テーマ/独自テーマのどれか
  • テーマファイルが直接改修されていないか(更新で上書きされる箇所)
  • 有効・無効のプラグイン一覧と、更新が止まっているものの有無
  • 有料プラグインのライセンスの持ち主
  • カスタム投稿タイプ・カスタムフィールドの構成
  • wp-config.php の独自設定(定数・デバッグ設定など)
  • .htaccess の独自ルール(リダイレクト・アクセス制限)
  • cron(予約投稿・自動処理)が動いているか
  • セキュリティ対策の状況(ログイン制限・WAF・不審な管理者の有無)

プラグインの見直し方はWordPressプラグインの選び方、セキュリティの確認はWordPressの脆弱性診断も参考にしてください。

バックアップは「取れる」ではなく「戻せる」まで確認

引き継ぎで最も重要なのが、バックアップです。バックアップがあることと、そこから戻せることは別です。

当社では引き継ぎ直後に、次の手順で確認しています。

  1. 現状のファイルとデータベースを、引き継ぎ時点のものとして丸ごと保存する
  2. 既存のバックアップの仕組み(取得範囲・頻度・保存場所)を確認する
  3. 保存したデータを検証環境に戻し、表示と主要機能が動くことを確かめる
  4. 問題がなければ、今後のバックアップ運用を決める

手順の詳細はWordPressのバックアップと復旧手順にまとめています。

いきなり更新してはいけない理由

引き継いだサイトの本体やプラグインが古いと、すぐに更新したくなります。しかし、検証環境で試す前に本番で更新するのは危険です。

独自改修されたテーマや、更新が止まったプラグインがあると、更新した瞬間に画面が真っ白になることがあります。前の制作会社がどこを改修したか分からない状態では、原因を探すのにも時間がかかります。

まずは引き継ぎ時点の状態を保存し、検証環境で更新を試してから本番に反映する——この順番を守ることが、引き継ぎ直後の事故を防ぐ一番の近道です。

PHPの版が古い場合も同じです。サーバー側でPHPの版を上げると、古いテーマやプラグインが動かなくなることがあります。サーバー会社から版の切り替えを案内されている場合は、期限を確認したうえで、検証環境での確認を優先して計画を立てます。サーバーごと移す必要がある場合はWordPressのサーバー移行手順を参考にしてください。

前の制作会社に確認しておきたいこと

連絡が取れる場合は、次の点を聞いておくと後の作業が楽になります。

  • 独自に改修したファイルと、その理由
  • 有料プラグイン・有料テーマのライセンスの扱い
  • 定期的に行っていた作業(更新・バックアップ・ログ確認など)
  • 過去に起きた不具合と、その対処
  • サイトに関わる外部サービスの一覧

連絡が取れない場合も、上のチェックリストを一つずつ埋めていけば引き継ぎは可能です。

前の制作会社への問い合わせは、できるだけクライアントから行っていただくのが円滑です。サイトの持ち主はクライアントであり、新しい制作会社が直接連絡すると、契約上の立場が分かりにくくなることがあるためです。データの受け渡しや著作権の扱いは、当時の契約内容によって異なります。Web制作の契約で決めることも確認しておくと安心です。

引き継ぎ後の運用を決める

運用のルールは、クライアントと制作会社の間で文書にして共有しておきます。担当者が替わっても同じ品質で作業を続けられるようにするためです。今回の引き継ぎで苦労した点は、次に引き継ぐ人のための記録として残しておくと、同じ苦労を繰り返さずに済みます。保守を外部に任せる場合の範囲の決め方は制作会社がWordPress保守を外注するで解説しています。

決めること 例
更新の担当と頻度 月1回、検証環境で確認してから本番へ
バックアップ 毎日自動・保存は外部ストレージ・月1回復元テスト
障害時の連絡 連絡先・対応時間・初動の内容
作業の記録 変更したファイル・日時・理由を残す

当社の引き継ぎの進め方

当社(RunLand)は制作会社様の下請けとして、他社制作のWordPressサイトの引き継ぎ・保守・改修もお受けしています。最初に上のチェックリストで現状を洗い出し、リスクのある箇所と対応の優先順位を一覧にしてお渡ししてから作業に入ります。

クライアントへの説明資料として、そのままお使いいただける形にまとめることもできます。調査の結果、すぐに対応が必要な問題(更新が長く止まったプラグイン、見覚えのない管理者アカウントなど)が見つかった場合は、作業に入る前にまずご報告し、対応の順番をご相談します。

引き継ぎ直後は、すぐに改修へ進むよりも、まず数週間は「何も変えずに見守る」期間を置くことがあります。普段どのくらいのアクセスやお問い合わせがあるか、エラーが出ていないかを把握してから手を入れたほうが、変更による影響を正しく判断できるからです。急ぎの改修がある場合も、その前に必ずバックアップを取得してから進めます。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 管理者アカウントが分からない場合も引き継げますか?

A. サーバーやデータベースに入れれば、アカウントを新たに発行できる場合があります。まずはサーバーの契約情報の確認から始めます。

Q. 前の制作会社の改修箇所が分からないときはどうしますか?

A. WordPress本体や公開されているテーマ・プラグインの元のファイルと比較して、変更されている箇所を洗い出します。

Q. 前の制作会社がサーバーの契約者になっている場合はどうしますか?

A. クライアント名義の新しいサーバーを用意して移す方法と、名義の変更を依頼する方法があります。どちらが適切かは契約内容によるため、まず現状を確認してからご提案します。

Q. 引き継ぎにどのくらい時間がかかりますか?

A. 情報が揃っていれば短期間で済みますが、名義の確認や権限の付け替えに時間がかかることが多いです。最初に揃っている情報を確認してから目安をお伝えします。

まとめ

WordPressの引き継ぎは、技術作業よりも「権限と名義の確認」「戻せるバックアップ」が先です。

チェックリストを上から埋めていき、埋まらない項目がリスクだと考えてください。他社制作サイトの引き継ぎのご相談はご相談ページ、サービスの全体像は外注・下請けサービスをご覧ください。

ご相談・カスタマイズご依頼

弊社では上記ブログ内容にある修正・カスタマイズのご依頼も承っております。
ご自身で行ってみて上手くいかない場合などこちらよりお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人 株式会社 RunLand 管理者

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